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ハイバーチュン反乱にみる ベトナムカカア天下の歴史




こんにちは、魁人です。

ベトナム在住の方なら、ハイバーチュン(Hai Bà Trưng)通りに馴染みのある方も多いはずです。

ホーチミンでも、ハノイでも、ハイバーチュン通りは市内の中心にある重要な大通りとなっております。

 

ベトナムの通り名は、人の名前を冠しているのが多いです。

そのため、ハイバーチュンを人の名前だと思っている方も多いかもしれません。

確かに、人の名前なのですが、Hai Bà Trưngという名前ではありません。

 

ベトナム語をちょっとかじったことがある方ならすぐ理解できると思います。

 

Hai → 2

Bà → おばさん、婦人、Ms

Trưng → チュンさんという名前

 

そうです。

二人のチュンおばさん、もとい「二人のチュン婦人」という意味です。

さて、この二人のチュン婦人は何をして、ベトナムの歴史に名を刻んだのでしょうか。

 

 

かつては、母系社会であったベトナム

 

紀元前のベトナムは、母系社会であったと言われています。

 

母系社会とは、子供の所属が母親に帰する社会です。

いまでこそ、ベトナムでは母方の祖母は、Bà Ngoại(外祖母)というふうに言われていますが、かつてのベトナムでは母方の祖母が中心人物で、Bà Nội(内祖母)だったようです。

 

しかし、紀元前111年よりベトナムは当時の中国「漢」に属するようになります。それから約1000年間北属(中国に属する)時代が、続きます。

 

中国文化が持ち込んできた社会通念が儒教であり、道教であり、父系社会でした。

 

そのため、いまでこそ、ベトナムの社会システムが父系社会ではありますが、ベトナム人女性の強さは、時として権力として、いまだにベトナム社会に残っております。

 

 

ハイバーチュンの反乱

 

二人のチュンおばさんの反乱は、西暦40年頃のお話です。

既に北属していたベトナムを治めていたのは、中国人刺史でした。各地方には中国人官僚が配置されて、善政を敷く官僚は一部で、ほとんどの中国人官僚は横暴な支配をしていました。

中国人の横暴に耐えかねて、ベトナムの反抗はしだいに大きな力となっていきました。

 

その中で代表的な独立運動がハイバーチュンの反乱です。

ちなみに、二人のチュンさんは姉妹でした。

姉のチュンチャック(Trưng Trắc)の旦那はティサック(Thi Sách)で、ティサックも通り名になっていますね。

 

ハイバーチュンの物語は、こちらの本からそのまま引用します。

 

チュン・チャック(徴側)はフン・ヴォンの時代の都、峯州麋冷県(メリン=いまのハノイ北西方)の貉将のむすめで、朱鳶県(いまのソンタイ)のティ・サック(詩索)の妻だった。交趾郡太守の蘇定(卜・デン)は政治をほしいままにして、ティ・サックを殺してしまった。怒ったチュン・チャックは妹のチュン.二(徴弐)の助けをかりて、紀元四〇年、兵を挙げた。チュン姉妹の呼びかけに六五地域の土豪が立ち上がり、兵を進めた。おどろいた蘇定は南海(いまの広東)に逃走してしまった。チュン姉妹の反乱に南海、九真、日南、合浦が呼応して、嶺南に六五県を定め、麋冷を都とし、チュン・チャックは徴王となり、ヴェトナムは独立を遂げた。これがヴェトナムで一般に語りつがれてきた「ハイ・バ・チュン」の話のはじまりである。しかし、事実はいささか違っている。・

 

著者は、ベトナムで語りつがれた「ハイバーチュン」の話は史実とは違うとしています。

この記事で大事なのは史実ではないので省きます。本当の歴史について知りたい方は、本書をお読みください。

残念ながら、結局のチュン姉妹は、当時の中国「後漢」から派遣された将軍「馬援」に敗れて非業の死を遂げます。

 

 

ベトナムの女性は強い

 

かつての記事でもさんざん触れてきましたがベトナムの女性は強いです。

男が働かず、女性が大黒柱として働いて切り盛りしている家庭も少なからずあります。ハイバーチュンの物語がベトナム女性のアイデンティティとなっているのかはわかりませんが、儒教の影響で男を立てているものの、家庭でも会社でも実権を握ろうとするベトナム人女性は多いです。

うちの家庭でも、鬼嫁との権力争いが続いています。

1000年以上前の母系社会の影響は、いまだにベトナムに残っていますし、ハイバーチュンの話が語りつがれる限りは、ずっと続くような気がします。

 

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