今日は、ベトナムに関する書籍の紹介をします。
いまの20~30代の人は、「ボートピープル」という言葉をベトナムに来るまで知らなかった人が多いのではないでしょうか。
恥ずかしながら、僕もその一人です。
ホーチミンで出会う40代以上の人で、ボートピープルだったという人がたまにいます。
ボートピープルとは
ボートピープルとはどんな人たちでしょうか。
南北統一後、ホーチミン(当時のサイゴン)は、北の人々によって強制的に社会主義を押し付けられていきます。
学生は徴兵され、南部出身の人は仕事を取り上げられ、家や財産も政府に没収されてしまいます。
追い詰められた南部の人たちは、海外へ逃れようとボートに乗って飛び出していきます・・・。
しかし、難民を受け入れてくれる国は少なく、洋上を漂うボートは海賊の格好の餌食となり、運の悪いボートピープルは身ぐるみを全て剥がされます。
運良く、タイに受け入れてもらえた難民は、ベトナムボートピープル難民の村で生活しながら、アメリカなど他の国へ渡る方法を探ります。
越僑といわれる外国で暮らすベトナム人はボートピープルだった人たちも数多くいます。
しかし、誰もが幸運な結果を獲られるわけではありません。
実際に僕の知り合いも、ボートピープルでボートに乗ったもののすぐに捕まって、ベトナムに連れ戻されたという経験がある人もいます。
彼らにとって黒い歴史。わざわざ話す人もいれば、思い出したくない人もいます。
しかし、ボートピープルについて知っている日本人は少ない。
この本は、最近電子書籍として復刻されました。
紙の書籍はすでに廃版のようで、電子書籍として再販されています。これからベトナムと深く関わっていきたいという方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
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